サブカルとは何なのか

※2017年にYahoo!ブログに書いた日記をまるまる移動しました
 
 
 
 
  テレビニュースやネット記事を見てると、
  「サブカル」の意味が、人によって微妙に違う気がする。
 
  この微妙な違いについて、私が思ったことを書いとく。
  
サブカル=オタクコンテンツ? 
  「サブカルチャー」というと、数年前に政府が打ち出した
  クールジャパン戦略で海外にガンガン売り込むと意気込んでいたアレ、
  というイメージが強い。
 
  つまり漫画アニメゲーム、あとアイドルとかコスプレとかいった
  オタクコンテンツだ。
 
  実際は別にオタクコンテンツだけ売ろうとしてたわけじゃなくて
  和食とか伝統工芸とか技術とか、色んなもんが対象だったけど
  なんだか話題にされまくったせいか、サブカルオタク文化
  ってイメージが強い。
 
  昔にくらべてオタクが増えてる感じもする。
  
  
サブカル=クソオシャレ系?
  これとは全く別のルートで、なんか言葉には出来ないんだけれども
  イラッと来るような独特なオシャレ感漂う若者を指して「サブカル系」
  と呼ぶことが多い。
 
  むりやり言葉にすると、下北系とかロキノン系とか、
  あるいはアングラ系、インディーズ系とかそんな感じ。
 
  「サブカルクソ女」と言ったら、
  それはアニメイトに居るようなオタク女では決してなく、
  20年くらい前の音楽を懐古し、古着を個性的に着こなし
  寺山修二や丸尾末広を愛読し、一般人がしり込みするような
  ハイセンスな店に堂々と出入りするアイツらを指す。
 
 
  うーん・・・
  ネットを見回しても、「サブカル」と言った時に、この
  「オタク系」と「クソオシャレ系」が半々って感じで、
  しかも両者は水と油というか、仲が悪いっぽい。
 
   
「中野はサブカルの聖地」

   「サブカルの聖地」で検索すると、中野がダントツで多い。

  じゃあ中野ブローウェイに行ってみればいいんじゃね?
  それで判断しよう。
 
  中野ブロードウェイは、ひとことで言うとカオス。
  同人誌やコスプレグッズもあれば、ガロ系専門店やマニア向けの商品もあり、
  レトロゲームの筐体もあれば、幼児向けのおもちゃもある。
  ラインナップにポリシーが無い。いや、無いというポリシーなのか。
  
  萌えオタもサブカルクソ女も包み込むこの懐の深さ。
  これを指してサブカルと呼ぶって事でいいんじゃなかろうか。
  
 
オタク女とサブカル女の最大の違いは
   ところで以前、私は逆柱いみりが好きという一点で
  あんスタやってるクソオタクの娘に「サブカルクソ女」呼ばわり
  されたことがある。
 
  ためしに、オタク女とサブカルクソ女の最大の違いを聞いてみたら
  なかなか的確な答えが返ってきた。
 
 
    それはね、キャラが好きか、自分が好きかの違いだよ
 
 
  つまりクソオタクは、推しへの愛を示すために金をつぎ込んでいる。
  オタクが頑張れば頑張るほど、推しが輝くのだ。
  しかしサブカル女は自分が一番好きで、自分をいかに個性的で
  センス溢れる人間に見せるかを考えている。サブカル女が寺山が好きって
  言うのは、寺山が好きなんじゃなく、寺山が好きな自分が好きなだけ。
 
  なるほど。
  だからオタク女は外観がひどいんだ。推しにつぎ込んでるから。
 
  でもさ、推しってつきつめると自己愛みたいなもんでしょ?
  主婦で言ったらさ、自分のカースト上げに命かけてるオバさんと
  子供をエリートにすることに命かけてるオバさん。
  どっちも自己満足よね。
 
  
サブカルサブカル系?
   上記のような不毛な叩き合いをしてるうちに気付いた。
  もしかして「サブカル」と「サブカル系」って意味が違う?
 
  この3つ、検索結果がちょっと違う。
 
  「サブカルチャー」が指してるのはかなり幅広い文化で、
  映画や雑誌、音楽といった定着しきったものや、若者ファッションや
  SNSやソシャゲといった、メインカルチャーに属さないもの全般を
  指していて、漫画やアニメも当然含まれる。
 
  「サブカル」と言うと、漫画アニメゲームアイドルといった
  オタクコンテンツのイメージがやや強くなりつつ、下北系が増えてくる。
 
  「サブカル系」と言うと、オタク系が消え去り
  下北系のイメージが一気に強くなる。
 
   
サブカルはブレ続ける
   ネットを見ていてもうひとつ気付いたのが、
  この「サブカル」って言葉のブレを防ぐために
  「オタクサブカル」「サブカル男子」とかいった具合に、
  他の単語と組み合わせて意味を狭めて使う風潮がある。
 
  「ポップカルチャー」とか「オタクカルチャー」とか
  別な単語をもっと多用すれば解決しそうな気もするけど。
 
  いや・・・
 
  ここまで考えてきて思ったんだけど、
  全般であって、サブカルチャーを厳密に定義してしまうと、
  こんどはそこからあぶれたものが真のサブカルになってしまう。
  だからサブカルという言葉はブレ続けるしかないんだろう。