蛙化現象と女オタクの類似点

最近よく聞く「蛙化現象」だけど

なんだか私が気になっている女オタクの習性と共通するものを感じるので

ちょっと蛙化現象について考えてみることにした。

 

彼氏に好意を向けられた瞬間に発動する

蛙化現象とは何か?について一応書いとくと

主に恋愛経験のない若い女性に起きる現象で、好きな人と両思いになったり

相手からの好意を感じた瞬間になぜか激しい嫌悪感に襲われ

マトモに付き合えなくなる。らしい。

人々の経験談を見ていると、だいたいはそのまま別れてしまうようだけど

何人目かで突然、なぜだかは分からんままに克服するらしい。

 

最近この蛙化現象の定義がどんどん広がって意味不明になってきてるらしい。

来年あたりにはもしかすると「冷めました。復縁はありません」を

やんわり且つ簡潔に宣告するためのワードになってるかもしれないが、

ここでは狭義の蛙化現象だけを考えることにする。とりあえず

・ただの冷め、倦怠期、もともと好きじゃなかったとかではない。

・彼氏が好意を示した瞬間に起きるものであって、彼氏側の問題ではない。

という点は必須のようだ。

 

 

女オタクの”右視点蔑視”

蛙化現象で一番不思議なのは

なんで相手からの好意を感じた瞬間なのか?という点。

 

しつこいけど「好きじゃなかったから」ではない。

ずっと憧れてアプローチしていた相手だというのに

念願叶って付き合えた瞬間になぜか生理的に無理になるのだ。

 

検索してると「蛙化現象で悩んでる人は推し活すればいいよ」という話も出てくる。

曰く、推しは自分に好意を向けてくることが絶対にないから、

蛙化現象にならなくて済むよと。

 

あーなるほど・・・

いいのか?それ。

 

 

しかし、突然私は気付いた。

 

つまり蛙化現象を女オタク的に説明すれば

「推しをモブ視点で応援していたのに、突然推しが自分に好意を向けてきて

強制的に夢視点に切り替わった」ような状態なのか…!

つまり「自己投影してません」スタンスでゲームしてたのに突然

夢女子の妄想みたいな展開になって気持ち悪くなってると。

 

ここで私の持論をもっかい説明すると、

どうもオタク界隈では自己投影を忌み嫌う風習がある。

とりわけ女オタクが「自己投影」ということばを使う時、

それはカップリングの右側(ヒロイン、受け、夢主…)の視点で鑑賞することを

意味する。 →女オタクが言う「自己投影」とは何なのか

そしてこの「右視点」という意味での自己投影をはしたない、浅ましい行為として

蔑む女オタクがわりといる…

 

で、なんでそんなに右視点に立つのがイヤなのかは、未だによく分からないけど

まぁ二次創作のコミュニティの中ではキャラクターはみんなのものだから

私物化すんなよという同調圧力として自己投影蔑視の風潮があるのかもしれない…

とか考えてみたけど。

もし蛙化で悩む女子(非オタ)にも似た習性があるのなら、そうじゃなく

もっと普遍的な問題なのかもしれない。

 

 

突如湧き上がる激しい嫌悪

もうひとつ、女オタクの言動と微妙に似てる気がするのが

この生理的に無理、見るだけで激しい嫌悪感っていう極端な反応。

 

これなんか地雷に似てる気がするんだな…。

 

これについて腐女子の娘が言うには

 

あのねお母さん

腐女子にとっての地雷ってほぼほぼ敵対CPだからね。

前にも言ったけどカップリングって宗教だから。

蛙化は好きだった彼氏が突然なるやつでしょ?ひっくり返るやつでしょ?

地雷CPって腐女子にとっては邪教であって一度も好きになってないからね?

 

と。

まぁ確かにそう。

 

考えてみると蛙化現象の一番ワケ分からんのはここで、地雷とは違って

彼氏は何も悪くないのだ。やったのは「告白した」とか「手を握った」とか、

「好きオーラ出してきた」とか、普通やるだろって事だけ。

 

まぁ地雷だって、あっちはただ普通に二次創作してるだけであって

地雷持ち以外には何の害もないけどね?

 

私が共通してると思うのはここで、激しい嫌悪感に襲われてる本人の方に

恐らく根本的な理由があって、「敵対CP二次創作」や「彼氏の好意」は

引き金でしかないのだ。多分。それでいてじゃあ根本的な理由って何?となると

本人は全く分からないし、言語化もできない。



「自己肯定感が低いから」「恋愛経験が少なかったから」

なぜ蛙化現象になってしまうのか?について経験者が言うには

自己肯定感が低すぎて「私なんかのどこがいいのか」「悪趣味だな」などと考え

急速に冷めるのだと…

他にも「恋愛経験がなくて怖かった」「恋愛や男性を理想化しすぎている」

とかいった説もある。

 

どれも一理あるような気はするんだけど、

じゃあなんで自分が蛙化しないの?という疑問が湧いてくる。

そんなに自己肯定感低いなら。

あと「理想化しすぎてて彼氏に幻滅した」って説については、

それは蛙化現象とは呼ばない気がする。

 

 

投影同一化では…

それで私は思うんだけど、蛙化現象って多分

「生理的に無理」なのは彼氏じゃなく自分自身の一部分で、

でも自分が「蛙」だと思うと耐えきれないから彼氏にそれを丸投げすることで

自分は苦痛から解放されるという防衛システムなのでは。

 

いったん蛙化した彼氏が元に戻ることはほぼ無いらしいので

彼氏は使い捨てなんだろう。

 

女子の側で蛙化現象が起きてしまうと、突然そっけなくなったり距離を置くから

彼氏も前に進めなくなる。そして「生理的に無理」というメッセージを

やんわり受け取り、落胆したり自分の何がまずかったのかと後悔する。

女子本人には自覚が無いと思うけど、こうやって女子は彼氏の心に自分と同じ

自信喪失や罪悪感まで負わせるのだ。

 

いや、私の推測だけど。

 

見てると蛙化現象を繰り返しては何人もの男を犠牲にしてる女子もいるけど、

なんだかんだ若いうちに自然と治って普通に恋愛できるようになるところを見ると

恐らくこの蛙化現象という状況を数回やることで、女子の中の分裂の問題は

自然と解消していくんだろう。それは多分、

彼氏に蛙になってもらって一緒に罪悪感に苦しむことによって

直視できなかった自分の中の「蛙」も自分に統合されていくのだ。

いや多分だけど。

 


やっぱりちょっと違うかも

ここまで考えると蛙化現象と女オタクの”右視点蔑視”や激しい拒否反応って

似てる面もあるけどやっぱり違う面が大きいのかもしれない。

なんせ女オタクは恋愛経験があっても、30代40代になってもそのままだ。

女オタクの地雷議論や自己投影してませんアピールは何度繰り返したところで

自然と解決するわけではなさそう。

ただ、まるまるの自分で恋愛に向き合うことが一部の女性にとっては

すごく苦痛を伴うってことだけはなんとなく分かる気がしてきた。