「公の場で二次創作の話をしてはいけない」というルールを守る必要は無い

反発覚悟でためしに書いてみる。

 

ネット上の、twitterや同人板や知恵袋などを眺めていると、ひんぱんに

この警告を目にする。

 

「公の場で同人作家、同人誌、カップリング名などを出してはいけない」

 

とりわけ女性向けに多い。

 

ちなみに私は二次創作はしないしどっちかというと嫌いだけど、

twitterやpixivで二次創作が目に入る事はよくある。

 

「公の場」とはどこなのか

例えばYahoo!知恵袋には毎日のように

「前にtwitterで見た鬼滅の二次創作漫画がどうしても見つかりません…」

といった質問が投稿される。

なんで私がそれを見ているかというと、「創作」で検索してるからだ。

 

すると必ず複数の同人オタクから

「マナー違反だから誰も答えられません」「すぐに質問を削除してください」

と厳しい警告が入る。

 

ネット初心者の多いYahoo!知恵袋では「なぜダメなんですか?」という

無邪気な質問もひんぱんに上がる。

それに対して同人オタクの回答は、超絶長文ながらざっくり言うと

二次同人はグレーゾーンでひっそりやることでお目こぼしをいただいてるから

一般人が見ているような公の場所で話題にしてはいけないんだ、と。

だいたいそう書いてある。

 

ネット上の「公の場」とは一体どこなのかよく分からないが

Yahoo!知恵袋はどうやら同人カテゴリであっても「公の場」らしい。

 

一方、2ちゃんねるの同人板でも具体的な名前を出してはいけないという

慣習があるけど、それは板のローカルルールで「作家名、サークル名は伏字推奨」

となってるからであって「公の場だから」ではない。

また晒しやアンチ活動の拠点になりやすく、

書き込む本人も身バレしたくないから伏せる、という面が大きい。

 

一方でtwitterは「公の場」ではないと見なされているようで、

買った同人誌やpixivで見た二次創作の感想を語ったり、おすすめの同人作家や

作品を教え合っている人が大勢いる。

 

これは一体どういう事なんだろう?

私から見ればtwitterの方がよっぽど「公の場」だ。

なんせ公式アカウントや一般的なファンも大勢いて、更にリツイートなどで

拡散される可能性も高い。

それに私のようにキーワード検索でtwitterを見ている人間もいるし

作品名やキャラ名だけ伏字にしたところで、カップリング名やプロフィールを

見れば何の二次創作してるのかは簡単に分かる。

てか、簡単に分かるようでないとフォロワーも増えないだろうし。

 

このへんの感覚が私にはよく分からない。

 

 

なぜ話題にしてはいけないのか

なぜ「公の場」で二次創作の話題を出してはいけないか。

彼らの返答はだいたいこう。

 

公式や原作者がエゴサして二次創作の話題を目にしたら禁止の方向に動くかも

しれないから。

…だったらエゴサ対象になりやすいtwitterが一番まずいだろ。

そして作品名とキャラ名さえ出さなきゃ公式から見えないという根拠は何なのか。

同人オタクがちょっと調べれば見付けられる情報を公式が見付けられないわけない。

 

二次創作を嫌うファンが不愉快になり、ますます二次創作の風当たりが強くなるから。

…これも上に同じで、公式とファンが大勢いるtwitterが一番まずいだろっつうの。

知恵袋の質問を取り締まってる場合じゃない。

 

自分の名前や同人誌のタイトルを出された同人作家さんがショックで活動を

やめるかもしれない。もしそうなったらあなた一生恨まれるでしょうね。

…確かにこの理屈は多少理解できる。

ただ、堂々とtwitterで作品を公開したり宣伝している同人作家は

話題にされても仕方ないのでは。隠れてるように見えないし。

話題にされただけで辞めなきゃいけないような事はそもそもやるべきじゃない。

 

そういうわけで、私はこの「公の場で話題にしてはいけない」というルールに

納得していない。

 

 

一般人には守るメリットが無い!

何より腹立たしいのは、そもそも二次創作が好きでも何でもない一般人が

twitterなどを見て「芥右ってなんですか?」「轟爆ってなんですか?」などと

知恵袋に質問しただけで即座に「マナー違反です削除してください」が来ることだ。

 

質問してる側からしたら、タイムライン見てたらひんぱんにこういう謎の単語が

出てくるから何だろうなと思って聞いただけなのだ。

 

この異様さを当の同人オタクは理解しない。

  

そもそもこの「公の場で同人作家やカップリング名を出してはいけない」

というルールは、一般人にとっては意味がない。

上に書いたとおりで、このルールを守らねばならない理由は

「二次創作を守るため」「ジャンルを守るため」であって、外野にとっては

どうでもいいのだ。

 

例えば「パチンコ屋に換金所なんて無い」という暗黙のルールに

パチンコやらない一般人が従う意味なんて1ミリも無いし、

「私たちは男なんて作らないよね」と念押してくる女友達に

義理立てする必要もない。

守るメリットが片方にしか無いルールは、ただの押し付けであって

ルールとして成立してないのだ。

 

 

twitterに隠れている」という感覚

それにしても、なぜtwitterは二次創作の話題が許されるのか。

なぜ「公の場」ではないのか。

そしてなぜtwitterで堂々と垂れ流される二次創作を、見かけた人間すべてが

よそで話題にしないに決まってると思っているのか。

 

 

これについてtwitterや知恵袋で調べてみると、私から見れば詭弁としか

思えないような言い分が山のように出てくる。

 

公式だって暇じゃないんだからわざわざ伏字のカップリング名やキャラ名で

エゴサなんてしないし、仮にしたところで何も言ってないということは

黙認しているのだから外野がとやかく言うべきではない。

…これよく言われるけど、じゃあ5chでも知恵袋でも、どこでも許されるんじゃ

ないの?あと公式が作品名でしかエゴサしないって事は無いと思うよ。

 

 

自分の知らない所で勝手に自分の話をされていたら不愉快なのは当たり前。

二次創作するのは自由だけど、それを他人が勝手に話題にするのはマナー違反。

…これもよく言われるけど、ネットで公開した時点で他人に話題にされる事は

覚悟するもんじゃないの?例えば私のブログもたまにtwitterで話題にする人がいる。

褒めてる時もあればボロクソに言ってる時もあるけど、それは自由では?

二次創作に限ってそれが許されないという理由は?

 

twitterはフォロワー同士でつながるシステムだから赤の他人のことまで考える

必要は無い。赤の他人が見ているなら自分が蚊帳の外にいることを自覚すべき。

twitterの検索機能や拡散機能をなんだと思っているのか。

それにtwitterはバイトテロや迷惑行為で晒される、いわゆるバカッターが

続出したわけで、赤の他人に晒される危険はネット上でもトップクラスのはず。

 

twitterGoogle検索に出にくいから、検索避けになっている。

あえてtwitterにこもっている同人作家を、Google検索に出やすい知恵袋などで

話題にするのは晒し行為に当たる。

…一瞬なるほどと思うけど、twitterに公式アカウント置いてtwitterで情報提供してる

公式が大半の今の時代にこの理屈が通るとは思えない。

ツイートもGoogle検索で出てくるし、たまになぜかべったーの画像まで出てくるよ。

 

・・・という感じで、やはり私は納得してない。

というか、twitter同人活動している人は

twitterに隠れてるつもりであって堂々とオープンにやってるという自覚は無いらしい、

という事だけがよく分かった。

 

ガイドラインで許可された二次創作はオリジナルと同じでは?

例えばあんスタとか刀剣乱舞のように、公序良俗に反しない非営利の二次創作は

許可されてるジャンルがある。

こういうのはtwitterで二次創作するぶんには問題ないし、また二次創作が

どっちかというと嫌いな私も容認しなければいけない。

 

ただ私が疑問なのは、こういうジャンルであっても他と同じように

「他人が公の場で話題にしてはいけない」というルールがまかり通っている

ことだ。ガイドラインで許可されてるのに、一体何がいけないのか。

 

例えばtwitterにはオリジナルの漫画を上げているアマチュアがたくさんいる。

投稿サイトや個人サイトにもたくさんのオリジナル漫画がある。

それらは「他人が勝手に話題にしてはいけない」なんてルールは無くて、

twitterだけでなく5chや知恵袋でも堂々とおすすめや批評されている。

 

これについて同人者がよく言うのは

オリジナルは話題にされれば閲覧が増え、場合によっては書籍化やプロ化の

恩恵があるが、二次創作にはそれが無い。むしろリスクしか無い。

…って意見だけど、どうも納得いかない。

じゃあなんでわざわざ拡散されやすいtwitterで二次創作するの?

オリジナルだってプロになりたいわけじゃない人、

批評を求めてない人も山ほどいるだろうに。私にはこの違いが分からない。

 

まぁ私もオリジナル描きだから思うんだけど

批評を求めてなくても、批評されてしまうことへの覚悟というか諦めは

オリジナルを公開した時点でするしかないとは思う。

 

そして東方とか、男性向けの二次創作だとオリジナルとほぼ同じ扱いに

なっているジャンルがある。こういう感覚には私はすごく納得できる。

 

結局叩かれたくないだけでは?

今までの長ったらしい話を要約すると、私が思う二次創作ルールの疑問点はこうだ。

  • twitterなら公開垢でも隠れているという思い込み
  • twitterで拡散されたら喜ぶくせに外部で話題にされると激怒
  • オリジナルは批評するが二次創作は批評してはいけない

この矛盾は一体どういうことなのか、しばらく考えてみたけど

結局マナーとか隠れてるとかは言い訳であって、晒し、叩きが怖いだけなんじゃ

ないかと思えてきた。

 

なぜtwitterは良くて、5chや知恵袋がダメなのか。

フォロワーは吟味した上で繋がってるし、ログを見ればアンチ臭いやつはすぐ分かる。

怪しいと思ったらブロックすればいいし、

自分のツイートはどんなに拡散されてもヤバいと思ったら削除してしまえばいい。

でも5chや知恵袋は匿名性が高く、ファンに見せかけた晒し行為かもしれない。

それに、外部に晒されたら削除できない。

 

・・・でもこれ、オリジナルも同じじゃない?

と思うけど、外野の私でも二次創作は敵が多いってことだけは分かる。

同じキャラやカップリングを好きに改変しあってるのだから当然だ。

恐らく二次創作してる人たちの多くは、自分自身もジャンル者への嫉妬や不快感を

抱えていて、晒したい叩きたい衝動があるんだろう。だから疑心暗鬼になる。

これは同人板を10年くらい眺めて私が学習したことだ。

 

 

リスク管理は外野に押し付けるものではない

二次創作しない私が一番言いたいのは、

二次創作のルールとかマナーってのはやってる人たちのためのものであって

外野の一般人にとっては意味が無いってことだ。

そして買い手、ROMにとっても「守らないとチキンな作家が筆を折るから」

という以外のメリットは無い。

 

だから「公の場で同人作家や同人誌、カップリング名を出すな」という警告は

そのジャンルの人間にしか適用されないですよ、と、私はこれを言いたいのだ。

だから、簡単に外野の目に入るtwitterでやるんならリスクも覚悟しとけと。

そんなに危険なジャンルなら、やめるか本当に見えないところでやってくれと。

よく分からん詭弁で外野まで縛ろうとしても無理ですよと言いたい。

 

そして、なんでこういう矛盾に満ちたルールが生まれたのかといったら

同人界隈の炎上しやすさ、敵の多さが原因なのであって

「公式や一般人が不愉快になるから」などと周囲を盾にするのもやめてもらいたい。